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タランティーノの最新映画『The Hateful Eight』の海賊版スクリーナーが、ハリウッド役員に送られたコピーに紐付いていたことが判明した。FBIは現在、最近の相次ぐ映画流出に関連して、この背反行為を捜査している。一方、その『The Hateful Eight』は、複数の非公式チャンネルで100万回以上共有されている。

この数日の間、『Hateful Eight』や『The Revenant』、『Steve Jobs』など、1ダースを超えるハリウッド映画の高品質スクリーナーがインターネット上に現れた。

スクリーナーとは最新映画の見本盤で、評論家や賞レースの投票者に送られる。これらの高品質のリリースは、スタジオによって厳重に管理されており、オンライン・パイレーツにとっては喉から手が出るほど欲しいブツと言えるだろう。

今年、その管理プロセスにおいて深刻な違反が行われたようだ。ハリウッドはどこから漏れたのかを探るべく、FBIに協力を求めた。

THRによると、タランティーノの『The Hateful Eight』のリークに仕込まれたウォーターマークは、製作会社Alcon EntertainmentのCEO Andrew Kosoveを指しているという。

Kosoveに送られたスクリーナーは、同社従業員がサインをして受領したようだ。しかし、このKosoveは、それを受け取っていないと話している。

「そのDVDを見たことがないし、触ったこともありません。FBIにはできる限り協力します。また、我々もこの件について独自で調査するつもりです」とKosoveはTHRに語った。

いずれにせよ、スクリーナーはP2Pグループ Hive-CM8の手によってインターネット上にリリースされた。今回リークされた『The Hateful Eight』のコピーは、ほかのグループからもリリースされているが、それらがAlcom EntertainmentのCEOとリンクしているかどうかは不明だ。

Alcom Entertainmentは事実解明のため、FBIと映画配給会社The Weinstein Companyに協力している。Kosoveはこの事件の真相究明に当局が手助けしてくれることを願っているという。

「まだ状況を把握しきれていませんが、真相究明をお約束します。弊社の従業員が関与していないことを祈るばかりです」と、彼はDeadlineに語った

毎年、たくさんのスクリーナーがネット上にリークされている。それはしばしばエンターテイメント産業のインサイダーから直接もたらされる。

昨年リークされた『The Secret Life of Walter Mitty』はEllen DeGenresにつながっていた。また、『Super 8』のスクリーナーはHoward Sternに関係していた

この原稿の執筆時点で、『The Hateful Eight』はさまざまな非公式チャンネルで100万回以上共有されている。この映画の米国での公開はクリスマスを予定している。

FBI Investigates Hollywood Ties to Pirated ‘Hateful Eight’ Screener

Author: Ernesto (TorrentFreak) / CC BY-NC 3.0
Publication Date: December 23, 2015
Transrator: heatwave_p2p
Header Image: Vlasta Juricek / CC BY-NC-SA