Copyright Monopoly
クリエイターを搾取しているのは誰か?:著作権強化とテック規制とクリエイティブ労働
エンタメセクターもテックセクターもかつてないほどに儲かっている。なのにどうしてクリエイターにはお金が回らないのか。
エンタメセクターもテックセクターもかつてないほどに儲かっている。なのにどうしてクリエイターにはお金が回らないのか。
AppleのApp Storeは、悪意のあるコードやプライバシー侵害、不正な慣習からユーザを保護すべく、概して素晴らしい仕事をしている。だが、いつもそうだとは限らない。
EUデジタル市場法と積極的な取り締まりが、デジタル市場の健全な競争に実際につながるかは依然として未知数である。
「クラウドなんてない、あるのは他人のコンピュータだけだ」。これが真実なのだから面白い。この場合の「他人」とは、クラウド事業を利用して顧客を檻に閉じ込める強欲な垂直統合型の独占企業だ。
「2022年にアダルトソーシャルネットワークを始めるなら、iOSではウェブのみ、Androidではサイドロード、クリプト決済、ブロックされずに暗号通貨を法定通貨に換金して事業運営資金に充てる手法、刑務所送りにならないための年齢確認・身元確認、コンプライアンスに多大な努力を払い、ユーザの身元を特定する情報をすべて保護し、莫大な資金を集めなければなりません」
創作活動は、人の内なる抑えきれない衝動によって駆動する。だからこそ、企業はどんなに横暴な契約であっても売り手は見つかるとタカを括っているのである。
Spotifyが買い叩いていて、かつ、ビッグ3が貪欲だとしたら? Spotifyとレーベルが結託して「才能あるクリエイター」から搾取しているのだとしたら?
テクノロジーとエンターテイメントの独占企業は、一方にクリエイターを、もう一方にオーディエンスを置く砂時計型の市場を作り上げ、その間に陣取って参入条件としてクリエイターにありとあらゆる譲歩を要求する。
ホワイトハウスがビッグテックのプラットフォーム改革に向けた6つの原則を公表した。概ね評価できる原則だが、唯一、「ビッグテックのプラットフォームに対する特別な法的保護の取り消し」だけは改革どころか破壊をもたらしかねない危険なポリシーである。