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Sandvineの「インターネット現象(Global Internet Phenomena)レポート」によると、インターネットトラフィックの大半はビデオストリーミングサイトが占め、中でも最大の「大食らい」はNetflixだという。意外なことに、トップ10の中にはハリウッドの怒りを買うファイル共有サイト「Openload」が含まれていた。

インターネットで最大規模のファイルホスティングサイト「Openload」は、著作権者の悩みの種となっている。

このサイトがホストするコンテンツの多くは、海賊版アプリや海賊版サイト(訳註:いわゆる寄生型の海賊版サイト)のソースとして利用されている。そのため、米国通商代表部の「悪名高い」市場リストへの掲載を求める動きも見られている。

そのOpenloadは現在、別のリストにも名前が挙がっている。このサイトが、全世界のインターネットトラフィックを発生させているのかを示したリストだ。

このデータは、カナダのネットワーク機器ベンダー「Sandvine」が公表した世界インターネット現象レポートによってもたらされた。このレポートはどういったサイトやアプリケーション、プロトコルが、インターネットトラフィックを最も発生させているのかを概説している。

これを見ると、インターネットトラフィックの大半がビデオで占められていることがわかる。Netflixは全トラフィックの14.97%を占め、次いで一般的なHTTP Media Streaming(13.07%)、さらにYouTube(11.35%)と続く。全トラフィックの半分以上をビデオカテゴリが占めている。

ここにはBitTorrentも含まれており、特にアップストリーム(上り)では多くを占め、世界の複数の地域で、海賊版の入手のためのトレントトラフィックの増加傾向が見られている。

下りのビデオトラフィックをさらに見ていくと、8番目にOpenloadの名前が挙がっている。Sandvineのデータは、このファイルホスティングサイトがビデオトラフィック全体の0.8%を占めていることが示されている。

これはHuluやHBO Goなどの正規ストリーミングサービスよりも膨大なトラフィックだ。

「このトップ10で興味深いのは、第8位につけているOpenloadである。ハリウッドが毛嫌いするこのサービスのトラフィックは、HuluやHBO Go、BBC iPlayerよりも多く、ビデオトラフィック全体の0.80%を占めている」

ただ、この比較はフェアではない。多くの正規サービスが地理的な利用制限を課せられているのに対し、Openloadは全世界で利用可能だからだ。とはいえ、Openloadが生み出すトラフィックの規模を如実に表しているとも言える。

Openloadの「トラフィックに占める割合」は地域差が大きい。Sandvineはその詳細も明示している。

Openloadは、アジア太平洋地域の全ダウンロードトラフィックの3.66%を占め、第7位につけている。EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)では0.79%、アメリカ州(南北アメリカ大陸)では0.39%であった。

OpenloadとBitTorrentの復活は、消費者が依然としてエンターテイメントに非公式チャネルを通じてアクセスする必要性を感じているという証しなのだろう。Sandvineが、インターネットビデオの断片化がその理由の1つに挙げられるという。要は、複数のサブスクリプションサービスに加入したくはない、ということだ。

「以前に増してコンテンツの選択肢やチャネルが増えたことで、消費者は関心を持ったすべてのコンテンツにアクセスする良い選択肢がなく、依然として海賊版に頼っている」とSandvineは報告している。

Openloadは一般に海賊版サイトとされているが、サイト運営者はこうした見方を否定している。彼らはむしろ、DMCAに準拠した削除ポリシーを持っていると主張する。

Openloadは以前、「私たちは、事実上世界標準となっているDMCAに従ってファイルを削除する複数の手段を提供しています」と我々に語った。

File-sharing Site Openload Generates More Traffic Than Hulu or HBO Go – TorrentFreak

Author: Ernesto / TorrentFreak / CC BY-NC 3.0
Publication Date: October 2, 2018
Translation: heatwave_p2p