TorrentFreak

数百万の月間ビジターを抱えるとされるファイルホスティングサイトのZippyShareは、先月には英国からのアクセスがほぼ不可能になった。そして今月、ドイツでも同じ運命をたどったようだ。ドイツからアクセスしたユーザには「forbidden」のエラーメッセージが表示されている。

ファイルホスティングサイト「ZippyShare」は、12年以上にわたってインターネット上に存在し、毎日数百万のユーザにサービスを提供している。

SimilarWebの統計によると、同サイトへのトラフィックはしばらく安定しており、月間ビジター数は1億前後で推移している。同サイトはインターネット全体のトップ500サイトにランクインしており、ファイルホスティング市場の主要プレイヤーとなっている。

同サイトは世界中のユーザから利用されているが、英国のユーザは先月、突然このプラットフォームにアクセスできなくなった。当初、同国のインターネット・サービス・プロバイダがサイトへのアクセスをブロッキングしたのではないかとの憶測も飛び交ったが、情報を整理するとその可能性は低そうだ。

ユーザが同サイトのドメインにアクセスすると表示されるエラーメッセージは、ISPではなく、ZippyShare自身が英国からのビジターを遮断し始めたことを意味していた。英国ベースのVPNサーバを利用しても、プラットフォームにはアクセスできない場合もあった。

この原因不明の問題が表面化してから1ヶ月が経過したが、英国のユーザがアクセスできない状況は続いている。さらに、欧州の他の地域でも新たに同様の問題が発生した。

今週、ZippyShareにドイツからアクセスしようとすると「403 Forbidden」が表示され、英国と同様の問題が発生しているとの報告が相次いでいる。

TorrentFreakがドイツのユーザから得た情報によると、同サイトはVodafone、Deutsche Telekom、M-net、Pyur、Unitymediaなど複数のISPからアクセスできない状態にある。

DNS設定を他のプロバイダ(Cloudflare[1.1.1.1]やGoogle [8.8.8.8])に変更しても問題は解消せず、ベルリンやフランクフルトのVPNサーバを使用した場合にはサイトにアクセス可能であったという。

我々はZippyShareにコメントを要請しているが返答はなく、同サイト上でも、EU主要国で現在表示される『forbidden』エラーに関する説明はない。

ZippyShareのスケールとリーチを考えれば、いささか奇妙な状況にあるのだが、SimilarWebの統計によれば、同サイトへの訪問者数が最も多いのはインドネシア(13%)、次いで日本(9%)、米国(8%)、ブラジル(7%)、インド(4%)の順となっている。

このデータは、トラフィックに関してはEU諸国はそれほど重要ではないことを示唆しており、現在の状況の説明にもなりうる。もちろん、ZippyShareが自らの判断で、あるいは止むに止まれぬ事情で、この問題に関する声明を公にはできないということも考えられる。

少なくとも、同プラットフォームがコメントを発表するまでは、憶測は続くだろう。

Zippyshare Shows ‘Forbidden’ Message to German Visitors – TorrentFreak

Author: Andy / TorrentFreak / CC BY-NC 3.0
Publication Date: April 26, 2019
Translation: heatwave_p2p
カテゴリー: Copyright