以下の文章は、TorrentFreakの「More Kodi Add-On Repos Shut Down in Wake of UK Arrest」という記事を翻訳したものである。
英国組織犯罪警察ユニットがKodiアドオンの開発者を逮捕したというニュースの直後、複数の人気アドオンとそのリポジトリが閉鎖された。Supremacyが先週消滅したのに続き、これまでに13 Clowns、Maverick TV、Overeasyなど複数のアドオンが消え去った。
著作権侵害コンテンツへのアクセスを提供するKodiアドオンの開発者たちは、そのアドオンを提供するリポジトリと共に、長らく法的リスクにさらされてきた。
多くの開発者が、「Alliance for Creativity and Entertainment(ACE)」をはじめとする著作権団体から停止通告書を受け取っている。最近まで、権利者は主に民事訴訟を通じた法的措置を講じてきたが、英国の警察が摘発に乗り出したというニュースをうけて、状況は一変したようだ。
昨日お伝えしたように、英国北西地域組織犯罪ユニットのCovert Development and Disruption Teamが先週金曜、著作権侵害コンテンツへのアクセスを容易にするアドオンを開発・メンテナンスしたとして40歳の男性を逮捕した。
この人物が誰であるかは不明であるが、逮捕同日、人気のSupremacyリポジトリが突然、謎の消滅を遂げている。このニュースは、他のアドオン開発者たちに自らの将来を考え直すきっかけをもたらしたようだ。
その中に、Exodusをフォークした「13Clowns」アドオンの開発者も含まれていた。その人気を考えれば、Kodiアドオンの愛好者たちを大いに失望させることになるだろう。同アドオンの終了は、Twitterで公表されたほか、やや異例ながらKodiソフトウェア上でも通知された。
開発者は、関連するリポジトリを削除するのではなく、アドオン自体を無効化するアップデートをプッシュし、シャットダウンメッセージを表示したという。
「Maverick TV」も昨晩終わりを告げた。アドオンを無効化する『アップデート』はプッシュされていないが、関連リポジトリは削除されている。その後、Twitterで告知された。
Exodusからフォークした「Overeasy」も同じ道をたどった。このアドオンは以前、Eggmanでも入手できたが、現在いずれのリポジトリからも削除されており、後者では現在、空のディレクトリが表示されている。
終了したリポジトリのなかには、自らのアドオンに加えて他のアドオンを抱えていたところもある。したがって、この影響がどこまで拡大していくかは未知数だ。新たなリポジトリを見つけるアドオンもあれば、継続を断念するアドオンも出てくるだろう。
注目すべきは、上記のいずれも閉鎖の理由として逮捕を上げていないという点だ。繰り返しになるが、Supremacyリポジトリの消滅と同様に、偶然の一致にしてはあまりにも共通する点が多すぎる。
終了の理由が何であれ、英国の組織犯罪ユニットが今後ますますKodiアドオン開発者の摘発に力をいれてくることを考えれば、同様の立場にある開発者たちに考え直すきっかけにはなるのだろう。
More Kodi Add-On Repos Shut Down in Wake of UK Arrest – TorrentFreak