財産権は前向きな権利だ。その権利は、自分の所有する物を使ったり、売ったりとかする自由を与える。政府はその権利を脅かす(窃盗や破壊などの)行為を防ぎ、守らねばならない。

著作権はまったく後向きな権利だ。その権利は、著作権がなければ自由にできていたことを他人にさせないというだけで、新しい自由を与えてはくれない。ある個人(著作権者)に(著作を販売する)市場全体をコントロールする権限を与える。これは独占であり、(翻訳註:本来的には)政府はそれから我々を守らねばならない。

著作権は自然権ではなく、印刷機の時代に作られた旧式の発明品に過ぎない。その発明品を「きさまは私の財産を盗んだ」という言い掛かりをつけられるような概念に書き換えたい人たちの望むがままに、著作物を「知的財産」と呼んでしまえば、思考が捻じ曲げられてしまう。あなたの思考や言論を修正するために、用語の対訳をしておこう。

  • 知的財産→知的独占
  • 作品の窃盗→自由の制限
  • 著者の権利→公衆の要請
  • クリエイターへの対価→進歩のための後押し
  • 他人の作品を配布する→自分にも書けることを教える
  • アップルパイを盗まないのがアメリカ流→各世帯にアップルパイ警察を配置してアップルパイを焼かせまいとするのは非アメリカ流

(この違いを教えてくれたバーンスタイン教授の古い投稿に感謝)

Why “Intellectual Property” is not Property (Aaron Swartz: The Weblog)

Author: Aaron Swartz / AARON SWARTS / CC BY-NC-SA 4.0
Publication Date: February 02, 2003
Translation: heatwave_p2p
Header Image: Bob May / CC BY-NC-SA 2.0
カテゴリー: Copyright