ワシントンD.C. — 電子フロンティア財団(EFF)は本日、ソフトウェア搭載製品の修理や改良をしようとする際に直面する法律上の障壁を制限し、その所有者自身に家電製品、コンピュータ、玩具、車両、その他製品のコントロールを可能とするよう米議会図書館に要請した。

EFFは本日ワシントンD.C.に提出したパブリックコメントの中で、製品の修理、修正、改良をおこなったり、映画や楽曲の断片を使用したりする際に、何らかの形で企業の著作権を侵害しているかもしれないという懸念から所有者やクリエイターを解放すべく、戦いを続けている。

現在、ソフトウェア搭載デバイスやインターネット接続された製品・家電は、生活のありとあらゆる場所に浸透している。たとえば、子どもの玩具に埋め込まれたカメラやマイクを無効化したり、車の修理を高額なディーラーではなく好きな整備士に頼んだりすることは、何ら著作権を侵害するものではない。

「著作物を保護するための法律が、所有者が修正を加えたり、科学者や研究者が安全性やセキュリティを調査したり、アーティストや教育者が映像の断片を非営利目的で使用したりすることを妨げるために濫用されています」とEFFの法務部長コリーヌ・マクシェリーはいう。「除外プロセスは、そうした負担を軽減するためのものなのですが、大きな欠陥を抱えています」

「私たちの暮らしは、学び、対話し、安全を確保し、何かをなすためにこのようなデバイスに支えられています」とEFFのスタッフ弁護士キット・ウォルシュは言う。「こうしたデバイスは、製造メーカーの商業的都合ではなく、私たちのために機能し、私たちが望むものを具現化するものでなければなりません。デバイスがどのように生活に関わり、どのように改善し、どのように受け入れるかを決定するのは、所有するユーザ自身でなければならないのです。テクノロジーは私たちの自由を損ねるのではなく、高めるものでなければなりません」

EFFは今年、ソフトウェア搭載デバイスの著作権侵害を伴わない修正や修理を、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)第1201条の例外とするよう議会図書館に要請した。また、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーやデジタルホームアシスタントについても、ユーザがいじれるよう免除を求めている。さらにEFFは、教育者や図書館員、ドキュメンタリー作家、リミックスアーティストらが、著作権者からの法的な脅威を感じずにビデオの断片を使用できるよう、ビデオの抜粋に関する明確かつ利用しやすい除外を求めている。議会図書館は著作権局に免除について勧告を行うことになっている。

「私たちのアプローチはシンプルです。著作権侵害を伴わない修理や修正、改良、イノベーションなど、DMCA第1201条から除外されるべき活動の種類を拡大していく、ということです」とEFFの上級弁護士ミッチ・ストルツは言う。「既に著作権法で認められている行為について、免除を求めなければならないということ自体がおかしいのです。非侵害的活動であればデジタルロックの回避を認める一般ルールを確立すべきです」

EFFのパブリックコメントはこちら:

第1201条の免除プロセスについてはこちら:

DMCA第1201条が引き起こしている問題についてはこちら:

EFF Asks Copyright Office to Improve Exemptions to the Digital Millennium Copyright Act | Electronic Frontier Foundation

Author: Electronic Frontier Foundation / CC BY 3.0 US
Publication Date: December 18, 2017
Translation: heatwave_p2p