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ウクライナのサイバー警察部隊は、Universal City Studiosを始めとするエンターテイメント企業の著作権を侵害したとして、海賊版ストリーミングポータル運営者の自宅を捜索した。ほかにも10の海賊版サイトに関与しているとみられる24歳の男性は、最高6年の懲役刑を科される可能性がある。

ウクライナは長年に渡り、オンライン・オフラインともに、海賊版対策が不十分だとして批判を受け続けてきた。

同国は海賊版レートが高いことでも知られている。国内の海賊版サイトやグレーなホスティングプラットフォームの摘発も散発的で、ほとんど効果は上がっていない。

しかし、ウクライナ内務省の発表によると、新たな取り締まりにより、少なくとも1つ、おそらくは多数の海賊版関連のインターネットリソースを壊滅したという。

同省によると、首都キエフのサイバー警察の捜査官が、ヴァスィリキーウシクィイ警察と共に、南東部都市のザポリージャ市で令状を執行したという。そのターゲットは、海賊版ストリーミングサイト「OneMov.net」など複数の海賊版サイトを運営したとみられる24歳の男性であった。

OneMov.netの閉鎖通知
Image credit:ウクライナ政府

当局によると、容疑者は同国の海賊版対策団体に加盟するUniversal City Studios LLLPの「オーディオビジュアル作品を複製・頒布した」のだという。

政府当局は、OneMovは国外から人気を集めていた海賊版サイトだったと説明する。このプラットフォームはウクライナ国内で運営されてたものの、メインコンテンツのウクライナ語、ロシア語の映画ではなく、英語の映画であった。

警察によると、彼らは「当局による捜索」を行い、男性とプラットフォームを結ぶ証拠を発見したという。

内務省は「彼のアパートから、サイトの電子的コントロールパネルを含むパーソナルコンピュータのシステムユニットが押収された。さらに、このウェブリソースの運営者が使用していたルータと、ウェブサイトの広告収入を管理するキャッシュカードを発見した」と明らかにしている。

容疑者のPCを操作する捜査官
Image credit:ウクライナ政府

当局は、容疑者がほかにも10の海賊版サイトの運営に関与している可能性があるとしている。本稿執筆時点では、これらサイトの名前は明らかにはされていないが、容疑者のコンピュータのスクリーンショットからは、OneMov以外にMovDB.net、OneStream.ccへのリンクが確認できる(両サイトとも現在はアクセスできない状態にある)。

逮捕された男性は、ウクライナ刑法176条3節(著作権および隣接権の侵害)の違反容疑で捜査されており、最高で6年の懲役刑が科せられる。

米国通商代表部(USTR)は今年、ウクライナ政府機関が海賊版ソフトを使用しており、さらに「インターネット上に蔓延する著作権侵害に有効な措置を講じていない」と非難し、同国を優先監視リストに掲載した(pdf)。

Cyberpolice Raid Pirate Site For Infringing Universal’s Copyrights – TorrentFreak

Author: Andy / TorrentFreak / CC BY-NC 3.0
Publication Date: November 17, 2018
Translation: heatwave_p2p