以下の文章は、TorrentFreakの「RIAA Targets Large Polish File-Hosting Site Chomikuj」という記事を翻訳したものである。

TorrentFreak

RIAAは米国の裁判所から召喚令状を取得し、Cloudflareに大手ファイルホスティングサイト「Chomikuj(ハムスター)」運営者の個人情報を開示するよう要請している。同サイトは本国ポーランドで非常に人気のプラットフォームだが、これまでGoogleに寄せられたDMCAクレームの数は世界第5位にランクされている。

英語圏の国であれば、かつて存在したMegauploadや、その後継のMEGAといったファイルホスティングサイトの紹介は不要であろう。

これらのプラットフォームは、ユーザにデジタルストレージロッカーにファイルのアップロードを可能にし、必要に応じて他のユーザとの共有を可能にしている。

だがポーランドでは、「Chomikuj」といった方が馴染み深いかもしれない。ざっくり訳すと「ハムスター」を意味するこのプラットフォームは、2006年頃から存在する人気サイトだ。国内のアクセスランキングではトップ50からギリギリもれてはいるが、現在は月間1700万の訪問者を抱えている。

このジャンルのサイトにはつきものではあるが、Chomikujも海賊版コンテンツをアップロードするユーザへの対応を迫られている。このプラットフォームにどれだけの侵害コンテンツが存在しているかは不明だが、Googleの透明性レポートによれば、同サイトのURLに世界中から2700万件ものクレームが寄せられている。

最も積極的にDMCA通知を送りつけているのは、770万件以上のURLの削除を要請しているBPIだ。次いでRIAAの420万件超となっている。

このところ法的措置を活発化させているRIAAは、コロンビア特別区地裁に召喚令状(subpoena)を申請し、Chomikujの運営者に関するすべての情報を開示するようCloudflareに要請した。

RIAAはDMCA(合衆国法典17編512条(h))を引用し、会員社の著作権を保護するために必要な情報だと主張する。

「本召喚令状の目的は、当団体会員社の著作権で保護された録音物を無断で複製・配布するこれらウェブサイトに割り当てられた個人を特定しうる情報を取得することにある」

「本情報は、デジタルミレニアム著作権法に基づき、当団体会員社である録音著作権所有者に与えられた権利を保護する目的でのみ使用される」とRIAAは述べている。

RIAAは、カルチャー・クラブの「カーマは気まぐれ」、イレイジャーの「チェインズ・オブ・ラヴ」、ワムの「エッジ・オブ・ヘヴン」の3作品を挙げ、これらタイトルはChomikujでの使用が許可されていないと述べている。

これまでの申請と同様、裁判所書記官はこの要請を承認し、IPアドレスやメールアドレス、その他あらゆる識別情報を要求する書簡がCloudflareに送付された。今後どのように展開していくのかは、現時点では不明だ。

Cloudflareに送付された書簡はこちらから(PDF)。

RIAA Targets Large Polish File-Hosting Site Chomikuj – TorrentFreak

Author: Andy / TorrentFreak / CC BY-NC 3.0
Publication Date: June 22, 2019
Translation: heatwave_p2p
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Bonnie Kittle