以下の文章は、電子フロンティア財団の「Hate “The Algorithm?” RSS Is One of the Tools You’ve Been Looking For」という記事を翻訳したものである。

Electronic Frontier Foundation

オンラインのソーシャルネットワーク――あるいはインターネット文化をめぐるあらゆる会話――を軽く覗くだけでも、たいてい1人か2人の怪物に出くわす。「アルゴリズム」の仕業だ。少なくともFacebookがNews Feedを導入し(そして謝罪し)た瞬間から、「アルゴリズム」という言葉は、我々が何をいつ目にするかをビックテックがコントロールする仕組みの代名詞であり続けてきた。メタクソ化[enshittification]の時代にあって、フィードやネットワークを我々の手に取り戻そうという機運が高まっている。朗報がある。何十年も前から存在し、無数のフィードを手に負える形に整えてくれるツールがあるのだ。Really Simple Syndication、いわゆるRSSである。

RSSとは何か、どう使えばいいのか

RSSは1999年から存在しているが、その知名度を一躍押し上げたのはGoogle Readerだった。Googleが2005年から2013年まで提供していたニュースリーダーサービスである。当時は多くの人が警鐘を鳴らしたものの、Google Readerが死はRSSの死をもたらすことはなかった。だが、以降も数々の代替サービスが現れては消えていった。

RSSは複雑に思えるかもしれないが、突き詰めれば1つのシンプルな仕組みに行き着く。ウェブサイトがニュース記事、ブログ、ウェブコミック、動画、ポッドキャストといった新しいコンテンツを公開すると、そのコンテンツはRSSフィードに追加され、RSSリーダー(ニュースリーダー、フィードリーダー、アグリゲーターとも呼ばれる)が時系列順に表示してくれる。Apple PodcastsやSpotifyといったポッドキャストプレイヤーで様々なポッドキャストをフォローしたことがあるなら、あなたはすでにRSSを使っている。インターネット全体に効く「フォロー」ボタンのようなもの、と考えればいい。ウェブサイトでもユーザでも、何でもフォローできるのだ。

RSSはインターネットを使いやすくするパワーユーザの奥義のように語られがちだが、本当の秘密は、導入も利用も大して難しくないという点にある。やるべきことは以下の通りだ。

  • RSSリーダーを見つける。RSSリーダーには様々な形態がある。Feedly、NewsBlur、The Old Readerはウェブベースだが、独自のアプリも用意している(サードパーティ製アプリにも対応している)。NetNewsWireのようなアプリベースのものもあり、Feedlyなどウェブベースのリーダーとの連携か、ローカルファイルの利用に対応している。ブラウザに組み込まれたものウェブ拡張機能もある。RSSリーダーの選択肢は豊富で、やりたいことに一番合うものを探すのも楽しみのうちだ。とはいえ、最初から「正解」のリーダーを見つけようと気負う必要はない。RSSの数ある魔法の1つは、プラットフォームを選ばないことだ。ウェブサイトであれアプリであれ、ほぼすべてのRSSリーダーが購読サイト一覧のインポートとエクスポートに対応している。つまり、リーダーの乗り換えは数分で済む。リーダー選びに手助けが欲しければ、WiredThe VergePrivacy Guidesのまとめ記事が役に立つ。
  • フィードを集める。ウェブサイトをフィードに追加する手順は単純だ。ほとんどのRSSリーダーはサイトのフィードを自動で探し出せるよう設計されているので、特別なリンクを探し回る必要はない。フォローしたいもののURLをリーダーに放り込めば、RSSフィードが存在する限り見つけてくれるはずだ。見つからない場合でも、我々のサイトのように(現行ポッドキャストのEFFectorや前シリーズのHow to Fix the Internetも含め)、RSSフィードへの直接リンクを掲載しているサイトもある。
  • 仕分けし、フィルタリングし、自分のフィードを作り上げる。新しいフィードを一気に追加すると、特にニュースサイトの場合、圧倒されてしまうかもしれない。RSSリーダーにはたいていフォルダ機能があり、似た者同士のフィードをまとめられるうえ、見逃したくない更新頻度の低いフィードを浮上させるのにも重宝する。リーダーによっては、「スポンサード記事」を含む記事をブロックするなどのフィルタも用意されている。

ニュースを追うならRSS

政治であれ、テックポリシーであれ、趣味の話題であれ、ニュースを追い続けるのは至難の業だ。Google NewsやApple Newsといったソリューションはこれを簡単にしようと試みてきたが、そのアルゴリズムフィードは、本当に役立つのと同じくらいフラストレーションや苛立ちの種になっている、と感じる人は少なくない。そして、信頼する媒体の大事な記事をどれだけタップし続けようとも、頑として浮かび上がってこない記事は常に存在しうる。

RSSを使えば、ニュースを読むのはぐっと簡単に、確実に、そしてプライベートになる。大多数のニュースサイトには購読可能なRSSフィードがあり、CNNThe New York TimesBBCWiredPoliticoをはじめ多くのサイトが、セクション別のRSSや、購読者向けに記事全文を含む特別なフィードを提供している。おかげで、1日中ニュースの洪水に打ちのめされずに済む(セクション別のフィードがない場合にこの問題へ対処するコツは、次のセクションで紹介する)。多くの場合、記事はRSSリーダー内でそのまま読めるので、ウェブサイトの荒れがちなコメント欄やお粗末なデザインに付き合わされることもない。

もちろん、ニュースは総合ニュースサイトだけのものではない。趣味系やニッチなサイト、ローカルニュース、ブログもある。この種のウェブサイトの大半もRSSフィードを提供しているし、SubstackやGhostのようなニュースレタープラットフォームも同様だ。

RSSはソーシャルフィードを立て直す

Mastodon、Bluesky、Threadsといった分散型ソーシャルメディアはユーザフィードにRSSを使っているので、どちらのアカウントを持っていなくても、BlueskyやMastodonの友人の投稿をフォローできる。これはニュースソースを追う上でも特に役に立つ。全国規模の報道機関が出す全記事のフィードなど購読したくはないだろう――1日に数十、下手をすれば数百の記事が流れ込んでくるのだから。だが代わりにその報道機関のソーシャルメディア投稿を購読すれば、速報性の高いニュースや重要なニュースだけを受け取れることが多い。

レガシーなソーシャルメディアにもRSSが使えるものがある。たとえばYouTubeReddit(ただしこちらは今まさに危機に瀕している)、Tumblrだ。一方、Facebook、LinkedIn、Instagramなどは、アカウント必須の壁の内側に投稿を囲い込んでいる。アカウントページを少し眺めているだけでも登録を迫る画面が飛び出してくるのだから、RSSフィード経由となれば言うまでもない。こうした「囲われた庭[walled garden]」は情報が外に出ることを妨げる。その弊害は、お気に入りの地元醸造所がフードトラックの出店スケジュールをInstagramにしか投稿しないといった苛立たしいレベルから、地域の公共サービスがFacebookページにしか告知を出さないといった危険なレベルにまで及ぶ。

インターネットはFacebookだけではない。MastodonやBlueskyだけでもない。ウェブサイト、ツール、フィード、ニュースレター、ソーシャルプロフィールなどが分散化したビュッフェなのだ。そのようなものとして扱ってこそ、我々は自らが求め、信頼する情報を整理することができる。

意外な場所にもRSSフィード

迷ったら、サイトのURLをコピーして、お気に入りのRSSリーダーに貼り付けてみてほしい。思いがけず役立つフィードが見つかるかもしれない。インターネット上の多くの場所が、あなたの気づかぬうちにRSSフィードを提供していたりする。たとえば、好きなアーティストのプリント作品を追いかけたいが、彼らが普段投稿しているInstagramのアカウントを持っていないという場合、そのウェブストアを購読できるかもしれない。Big Cartelなど一部のショッピングプラットフォームは、一部のRSSリーダーが読み取れるXMLフィードを生成している。さらに凝ったことをしたければ、Google AlertsをRSSフィードに変換することすらできる。

商品より政策を追いたいというならさらに朗報だ。政府サイトの多くはRSSに対応し、米国政府サイトはそのほとんどが対応している。しかも米国務省の各種フィードのように、セクション別に分かれているものも多い。地方政府や消防署などの公共サービスにも、同様の対応をしているところは少なくない。一部の大学(や大学新聞)がRSSフィードを提供していることもある。

そして、ウェブサイトにRSSフィードがなくても、RSSHubRSS-BridgeRSS.appといったツールによる回避策がある。求められる技術的知識のレベルや、購読料を払う覚悟の必要性はツールごとに様々だが。

RSSは、我々の手元にあるオープンウェブの最高の実例だ。そこではインターネットをどう体験するかを我々自身が設計しカスタマイズするのであって、その逆ではない。RSSは流行っては廃れ、死を宣告され、そのたびに蘇ってきた。自由で公平なインターネットへ進む最良の道はオープンなシステムであり、RSSの粘り強さと絶え間ない再発明は、ウェブコミュニティがオープンプロトコルを手にしたときにどれほど創造的になれるかを示している。

訂正。Big Cartelが生成するのはRSSフィードではなくXMLファイルであることを明確にした。

Hate “The Algorithm?” RSS Is One of the Tools You’ve Been Looking For | Electronic Frontier Foundation

Author: Thorin Klosowski / EFF (CC BY 3.0 US)
Publication Date: June 26, 2026
Translation: heatwave_p2p

カテゴリー: Digital Rights