ディズニー、ネットセーフティ、プログラミング教育まで遮断してしまう英国ISPのセーフティ・フィルター

TorrentFreak

英国では、インターネットプロバイダが加入者にサイトブロッキングツールを提供しており、ウェブ上の有害なコンテンツをフィルタリングできる。こうしたツールは一部の人々には有益なのだろうが、控えめに言っても完璧からは程遠い代物のようだ。

この数年、我々は英国の裁判所が命じた海賊版サイト・ブロッキングについてたびたびお伝えしてきた。

しかし、本日取り上げるのはそれとは異なるタイプのブロッキング――英国ISPが提供するインターネット・セーフティ・フィルターだ。この手のフィルターはデフォルトで有効になっていることもあり、（特に子どもにとって）有害なコンテンツを遮断している。

Open Rights Groupの「Blocked」プロジェクトは、英国のISP各社がフィルタリングにより遮断しているウェブサイトのデータベースを構築しており、我々はそれをもとにセーフティ・フィルターがどのように機能しているかを確認した。

まずは予想通り、多くのポルノサイトがブロックされていた。こうしたサイトは明らかに成人向けのコンテンツを扱っているため、そのフィルタリングについては問題はないだろう。

また、多くのプロキシやVPNにアクセスできないことも判明した。こうしたツール自体はオフェンシブではなく、過剰過ぎると思われるかもしれないが、厳しいペアレンタル・コントロールを回避することもできるため、議論の余地があるところだ。

しかし、同様の目的で使用できるTorブラウザには自由にアクセスできる。奇妙ではあるが、本旨とは逸れるので話をもとに戻そう。

我々の注意を惹いたのは、子ども向けのサイト、少なくとも子どもに有益なサイトまでブロックされていることだ。

その顕著な例としては、BTの「Strict」フィルターがブロックする英国ディズニーの公式サイト（disney.co.uk）だ。これはいささかやりすぎに思える。disneymoviesanywhere.comも同様にブロックされており、たしかにそれほど有益ではないかもしれないが、有害とは言えない。

BTは子どもたちにディスニーのウェブサイトにアクセスしてほしくないということなのだろうか。

ペアレンタル・コントロール・フィルターは、ウェブを子どもたちにとって安全な場所にするためのものだ。その目的は賞賛に値するが、その実装は必ずしも完全ではない。たとえば、BT、Plusnet、Virgin MediaなどのISPは、internetsafetyday.orgのウェブサイトをブロックしている。

保護者にとって重要なサイトであるはずなのだが、しばしばフィルターによってブロックされており、子どもの教育に関するヒントやテクニックを見逃す結果となっている。