以下の文章は、Access Nowの「Stop suppressing the population: authorities in Iran must #KeepItOn」という記事を翻訳したものである。
Access Nowは、22歳のマフサ・アミニが警察による拘束・暴力の後に急死したこと、その後に全国的なインターネット遮断が実施されるなど、抗議活動やデモ参加者に死者を出すほどの暴力的な弾圧が加えられたことに強く抗議する。共同声明はこちら(訳注:JCA-NETによる邦訳)をご覧いただきたい。
マフサ・アミニがヒジャブの規則を破ったとして、いわゆる「道徳警察」に拘束され、その後急死した事件を受けて、当局は「国家安全保障」の恣意的な解釈を理由にソーシャルメディアを遮断し、そして現在、インターネットアクセスそのものを完全に遮断している。
Access Nowの#KeepItOnキャンペーン・マネージャーのフェリシア・アントニオは、「インターネットアクセスの遮断は、イランの常套手段だ」と語っている。「市民が表現プラットフォームを最も必要としている時に遮断すれば、被害を拡大することになるのは歴史が証明している。イラン当局は国内のインターネットアクセスを完全に復活させるべきだ」。
9月16日に市民が街頭での抗議活動を始めると、当局はすぐさまモバイルインターネットを遮断し、さらにマフサ・アミニの出身地のクルディスタン州サッケズではInstagramとWhatsAppがブロッキングされたと報じられている。抗議活動がイラン全土に拡大すると、当局は全国的なモバイル・インターネットの遮断を開始し、その後、首都テヘランを含むイラン全土のインターネットを遮断した。抗議デモが開始されて以降、少なくとも9人が死亡している。
「イラン市民は怒っている。インターネットを遮断しても彼らを黙らせることはできない」とAccess NowのMENA政策・アドボカシー・マネージャー、マルワ・ファタフタは語っている。「イラン政府は、マフサ・アミニの悲惨な死を調査するどころか、自国民に対する組織的な人権侵害を隠蔽しようと、弾圧を強めている」。
イランこれまで、インターネットブロッキング等によって抑圧と人権侵害を繰り返してきた。今週のインターネット遮断は、この12ヶ月間で3度目の遮断になる。
Stop suppressing the population: authorities in Iran must #KeepItOn – Access Now
Author: Access Now (CC BY 4.0)
Publication Date: September 22, 2022
Translation: heatwave_p2p
Material of Header image: (CC BY-NC 2.0)
Kai Schwerdt