Adobeは、海賊版ソフトウェアの利用者に警告を出すライセンス認証テストを実施している。「非純正」ソフトウェアをインストールしているユーザは、起こりうる結果について、ポップアップ広告を表示される。いまのところ、このライセンス認証テストは米国のAcrobat Xユーザに限定されている。
Adobe製品は伝統的にもっとも海賊版利用されているソフトウェアである。
近年の違法コピー対策にもかかわらず、クラックされたAcrobatやIllustrator、PhotoShopが数百万のコンピュータにインストールされている。
「非純正」ソフトウェアの危険性について教育する試みとして、Adobeは現在ユーザへの警告を積極的に行っている。その実現のため、Adobeは、コンピュータをスキャンし、海賊版ソフトウェアを検出するソフトウェア信頼性サービスを同社製品にバンドルした。
「Adobeは現在、ライセンス認証テストを行っており、非純正ソフトウェアを利用している人びとに通知を送っています。私たちの認証テストは、ソフトウェアの不正利用や無効なライセンスをチェックするためのものです」とAdobeは説明する。
「この新しいサービスは、私たちのお客様に非純正および偽造ソフトウェアのリスクについて伝え、保護することを目的としています」
この警告はポップアップのかたちで表示され、いまのところは米国のAcrobatユーザに限定されている。その海賊版ソフトウェアが検出されると、以下のメッセージが表示される。
この通知はユーザに通知することを目的としており、クリックで消すことができる。しばらくするとふたたび表示されるが、Adobeは、このサービスによりソフトウェアが使えなくなるということはないと強調する。
彼らのゴールは単にユーザにリスクを伝えることであり、適法な代替品(つまりAdobeの正規品)に向かわせることである。
「Adobeは常に、お客様が非正規あるいは偽造ソフトウェアの危険を回避するための保護をすることを目的としております。私たちは暫くの間このサービスに取り組んでまいりましたが、そうした時間を割いたのも、わかりやすく、実用的な方法をお客様に届けるためなのです」
このサービスは 昨年に予備実験が行われていたが、それがより広範囲に行われることになったようだ。この新しい「純正」ウェブサイトは最近ローンチされ、予備実験に関する言及は削除されている。
ポップアップに対しては少数の批判的な意見はあるものの、それほど強い反発というほどではない。そうした状況を見るに、Adobeの対策は今後さらに強化されていくのかもしれない。
“Adobe Warns Software ‘Pirates’ With Popup Message – TorrentFreak”
Publication Date: May 23, 2016
Translation: heatwave_p2p