GoDaddy、行政命令による海賊版サイトのドメイン凍結に応じる

TorrentFreak

世界最大手のドメインレジストラ「GoDaddy」が、レコード業界団体「IFPI」の会員団体の申立を受け、海賊版関連ドメインの凍結に合意したという。ペルーの著作権委員会は、 Fox-MusicaGratis.comが著作権者に回復不能な損害を与え、その活動を停止させるべきだとして、この予防的措置を裁定した。

海賊版に特化したサイトがビジネスを行うには、第三者からの干渉を最小限に抑えなくてはならない。Googleに寄せられる膨大な数のDMCA削除要請がその最も顕著な例だ。

特に利用者の多い海賊版サイトは、ウェブサイトブロッキングのターゲットになることも多い。その多くが裁判所の命令にもとづき、ISPがインターネットユーザのアクセスを制限することで実施されている。

著作権者がブロッキングという手段を手にしている地域においては、サイトのインフラがターゲットにされることもある。つまり、海賊版サイトのホスティングサービスなどのサービスプロバイダへの申立が行われるということだ。ときにドメインレジストラがターゲットにされることもあり、著作権上の理由でドメインを無効にするよう求められる。

まさにそれが、IFPIメンバーの「ペルーレコード製作者連盟（UNIMPRO）」の怒りを買ったスペイン語音楽海賊版サイト 「Fox-MusicaGratis.com」に降り掛かった。

UNIMPROは当初、同地域で一般的となっている手続きに則り、著作権委員会（CDA）に同サイトの活動を調査するよう申立を行った。

「ウェブサイトが著作権者に無断で、商業目的で膨大な音楽レコードを利用可能にしていたことを踏まえれば、正当な権利所有者が回復不能な損害を被っているとみなすことができる」とCDAは声明で述べている。

この行政手続きは、同国の反競争的行為、不正競争、知的財産権の問題を扱う独立公共機関「全国競争保護及び知的財産権保護機関（Indecopi）」によって実施された。

Indecopiは、権利者の主張に沿った判断を下し、米国のドメインレジストラGoDaddyに「Fox-MusicaGratis.com」ドメインを凍結するよう命じた。UNIMPROによれば、GoDaddyはさらなる侵害を防ぐために、この命令の遵守を約束したという。

GoDaddyに登録された音楽海賊版サイトのドメインが凍結されたのは、これがはじめてではない。同社は今年3月にも同様の命令に従っている。

Mp3Juices-Download-Free.com、Melodiavip.net、Foxmusica.site、Fulltono.meはいずれも、著作権者に無断でMP3コンテンツを提供する海賊版音楽サイトだった。これらのサイトもUNIMPROの申立の対象となり、GoDaddyに対してドメインの凍結命令が出されていた。

いずれのケースにおいても、GoDaddyは意義を申し立てる機会を与えられていたが、同社がそうした形跡はない。GoDaddyにコメントを求めたが、返答はなかった。
GoDaddy to Suspend ‘Pirate’ Domain Following Music Industry Complaints – TorrentFreak