以下の文章は、Center for Democracy & Technologyに掲載された「Joint Statement on the Disbanding of the Twitter Trust and Safety Council」という共同声明を翻訳したものである。本声名の主体は、Twitter社が解散したトラスト&セーフティ評議会の16名の元メンバーである。

Center for Democracy & Technology

我々、Twitterトラスト&セーフティ評議会(Trust and Safety Council)の元メンバーは、月曜夜の突然の解散を含め、Twitterにおけるコンテンツモデレーションポリシーの慣行と劇的な変更、および恣意的な執行を非難する。【PDFで読む】

トラスト&セーフティ評議会は、Twitterのポリシー、慣行、プロダクトおよびそれらがTwitterユーザの権利と安全に及ぼす影響について、Twitterに専門的で独立した助言を与えるために存在していた。

最近、新たなTwitterのリーダーが流布した偽情報に反して、トラスト&セーフティ評議会は同社に代わって個別の投稿やアカウントについて決定を下したことはなく、児童性的虐待資料を始めとする違法コンテンツ対策への同社の投資やアプローチについて口を挟んだこともない。

この数週間、Twitterのリーダーが、有効なコンテンツモデレーションに必要な適正手続とリソースの投入を明らかに無視していることに重大な懸念を抱いている。

ヘイトスピーチ、ハラスメント、偽情報、その他のアビューズを禁止する有効なポリシーは、健全な議論と多様なユーザからの不断の参加への期待を醸成する上でも不可欠である。また、適正手続に則った透明性のあるモデレーション手続きも、ユーザを公正に扱うことを確実にする点において極めて重要である。

Twitterの所有者が代わって以降、評議会全体に何の連絡もなく、予定されていた評議会の会合は何度も変更され、初めての会合が予定されていたわずか1時間前に無情にも解散させられてしまった。評議会のメンバーの中には、Twitterの新リーダーが評議会のグローバルメンバーが提供する多様な専門家のアドバイスを受け止め、その意見を受け入れ続けてくれることを期待していた者もいた。だが、Twitterのシニアスタッフが協議会との協力関係の継続を確約したにもかからわず、月曜夜に土壇場で覆したことは、内部の意思決定に矛盾が生じていることを示している。

評議会解散以前に辞任した者も含め、我々評議会メンバーを危険にさらし、我々及び評議会の純粋な諮問的役割に関する偽情報を増幅させ、辞任したメンバーを標的とした無数のアビューズを引き起こしたTwitterのリーダーによる無責任な行動を非難する。メンバーの一部は最近Twitter社に対し、メンバーへの虚偽の告発を訂正するためにTwitterのリーダーが何をしているのかを説明するよう求めていた。この虚偽の告発はメンバーを危険にさらし、Twitterのスタッフに率直に助言するための信頼や能力を損なうものであった。だがTwitterは我々の要求に答えるどころか、評議会自体を解散してしまった。

我々はTwitterに対し、その場しのぎで責任感のない有害なコンテンツモデレーション決定をやめ、ユーザの安全、表現、参加を促進するポリシーと実践を行うよう、最も強い言葉で要請する。

署名

元トラスト&セーフティ協議会メンバー16名

Joint Statement on the Disbanding of the Twitter Trust and Safety Council – Center for Democracy and Technology

Publication Date: December 14, 2022
Translation: heatwave_p2p
Material of Header image: Dan Cristian Pădureț / FÍA YANG