水曜、欧州連合の立法委員会は、著作権指令の改正に向け、欧州史上もっとも議論を巻き起こしている2つのインターネット監視・検閲提案を辛くも可決した。早ければ7月4日にも、欧州議会本会議でEU加盟28カ国に立法させるかどうかを決する投票が行われることになっている。
大きな批判を浴びている提案は、ニュースサイトにライセンス料を支払うことなくニュース記事にリンクすることを禁じる第11条(リンク税)、そして欧州市民が行うすべての投稿を事前にチェックし、アルゴリズムが第三者の著作権を侵害していると判断した場合には検閲することを義務づける第13条(著作権フィルタ)の2つだ。
これらの提案には強い反発が集まっており、専門家も表現の自由や競争環境を損ねると指摘している。新規参入するインターネット企業に数百万ユーロもの莫大なコストを要求することになり、欧州インターネットの支配権は永久に米国テクノロジー大手に握られてしまうだろう。この提案に対しては、国連の表現の自由特別報告者が公然と批判し、World Wide Web、Wikipedia、TCPを作り上げたインターネットの重鎮ら70名も反対の声を上げている。
これを阻止するための時間は、僅かではあるがまだ残されている。ドイツ海賊党は6月24日(日)11時45分にErlebnis Europa(Unter den Linden 78, 10117 Berlin)での抗議集会を呼びかけている。これらの提案を執拗にロビーした出版社「アクセル・スプリングナー」本社までデモ行進するという。
インターネットをコミュニケーション、団結、教育のために利用しているならば、いまこそ声を上げよう。参加し、立ち上がろう。インターネットはあなたを必要としている!
ドイツ・ベルリンにてデモが開催された模様。
オーストリアのウィーンでも。